改正労働施策総合推進法などが4日、参院本会議で可決、成立した。今後、厚生労働省が指針を作成し1年半以内に施行される。企業にカスハラへの対応方針の明確化や相談窓口の設置などを義務付け、取引先など他の会社の従業員にカスハラを起こさないための研修などは努力義務とした。附則には改正法で対象に含まれないフリーランスの保護について、今後検討することが明記された。
改正公益通報者保護法が4日、参院本会議で可決、成立した。内部告発をしたことを理由に解雇や懲戒処分にした法人と処分を決めた担当者に対する、刑事罰が導入される。また、民事で通報後1年以内に行った解雇や懲戒処分と通報との関係が争われた場合、関係がないことの立証責任を使用者側に課す。公布から1年半以内に施行される。
厚生労働省の30日の発表によると、昨年の労働災害で死傷した60歳以上の人は、前年比952人増の4万654人(うち死者299人)で、9年連続過去最多を更新した。労働者全体の死傷者数(13万5,718人)に占める割合は、30.0%だった